リヴァープレス社から、雑誌 「家と人。」 2000winter 号に掲載する原稿の依頼があり、
当社 代表取締役社長 村岡潤一が ”「子育て」をデザインする。” という観点から レポートさせて頂きました。教育にご興味のある方は、ぜひともご覧頂ければと思います。

「個室」を「孤独」にさせない発想と技術
子育てをデザインする。


心豊かに子供を育むソフトウェア

 

(株)奥山建設 代表取締役社長  村岡 潤一

 

最近、子供達に関する問題が毎日のように新聞紙面に取り上げられています。
 家庭崩壊、家庭内暴力、子供の無気力等、心ある教育関係者は学校教育改革の
  必要性と同時に 家庭教育の危機を強く訴えています。
 いったい家庭教育のどこがうまくいかなくなったのでしょうか。
 家族教育の現場の会話からヒントを探したいと思います。
 まずは、親の立場を最優先させた言葉で表現してみると…。

 

 

 

冬でもリビングに陽射しが差しこむように吹抜けにも大きな樹脂サッシ。夏には陽射しをさえぎるため、軒を深く出し、バルコニーを設けています。木製ブラインドを使っておしゃれに演出。吹抜けから差し込む光の中で子供がゆったりした時間を過ごせる設計。

 親の一方的な指導 

 
和室とリビングを仕切る3枚引き込み戸は、和室コーナーとしての利用と、個室(又は客室)としてのり様の二通りを可能にしています。お母さんの姿が見える落ち着きのある宿題コーナーとしても良いと思います。

 

  


あなたの部屋に行って勉強しなさい。

お葬式に行ってくるから留守番していなさい。
  危ないからお部屋から出るんじゃないよ。

車の廻りでは、遊んじゃダメよ。危ないから。
  外は危険だから、部屋の中で遊びなさい。服を
  汚さないようにね。

隣の家にかってに入っちゃダメよ。お母さんが
  怒られるんだから。

お庭の土掘っちゃダメよ。植木が枯れるから。

まぁまぁ、こんなに部屋を汚して。お母さん
  掃除するからどいてなさい。

家の仕事しなくて良いから、勉強しなさい。
  そろそろ塾の時間よ、車で送っていくから準備
  しなさい。

違う番組みたいなら、自分の部屋に行って
  みなさい。

 住まいと子育て

  いかがでしょう。子供の立場に降りて考え、それを言葉にするだけでこんなに
  違ってきます。これを住まいづくりに当てはめてみると、どうでしょうか。

従来の閉ざされがちな子供室を可変可能なプラン
  とし、成長に合わせて部分的な仕切り方をする。

玄関から直接階段で子供室にというプランで
  なく、家族のふれあう場(リビング)から個室に
  入る。成長期までは閉めきらないでプライベート
  コーナーとする。

台所でお母さんが家事をしながら、近くで子供が
  勉強したり遊んだり出来る様に、ワーキング
  スペースと他のスペースとにつながりをもたせ、
  開放的につくる。

道路との間に高い塀をやめて、庭と外で立ち話が
  出来るようなスペースをつくる。

となりの家との境界を部分的に開放的にし、
  工夫する事で隣人とのコミュニケーションが
  はかれるようにする。

駐車スペース等を子供の遊び場としても工夫。

などを考えて欲しいと思います。

 
  


 ダイヤモンドはダイヤモンドで磨くと言われています。人は人によって磨かれ、心豊かになると思います。
 子供達にとって、草花や、小動物や、多くの人々との多彩な触れ合いがとても重要で、住宅はそれをスムーズに具現化できる器でもあります。
 子供達が家族の中で成長していく一瞬一瞬を包み込む、そんな家づくりをしたいと思っています。

 

<リヴァープレス社発行 『 家と人。』2000WINTER に掲載>


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